「モザイク社会の女性たち」を読む。
みなさんこんにちは!
私は放課後のほとんどをトロントリファレンスライブラリーという大きな図書館で過ごしています。
立地もよく、雰囲気も開放的で素敵な場所です📚
こちらの4階には英語以外の色々な言語で書かれた本のスペースもあり、日本語コーナーもあります。(とても少ないですが、厳選された良書が揃っている印象)
原書が英語の文学作品は出来るだけ英語で読みたい派なのですが、経済や政治など、手っ取り早く情報を仕入れたい時などは日本語で読みたいので、このコーナーは重宝しています。
今回はその中から最近読んだ一冊、「モザイク社会の女性たち―カナダ・レポート(深尾凱子・菅原真理子、1980年)」 https://www.amazon.co.jp/dp/product/B000J86E4O/ref=as_li_tf_tl?camp=247&creative=1211&creativeASIN=B000J86E4O&ie=UTF8&linkCode=as2&tag=bookmeter_book_image_image_sp_logoff-22を紹介します。
タイトルにもある通り、カナダは様々な民族、文化、言語を持つ人々が共生する社会です。
私も来てから驚いたんですが、いわゆる「白人」と言われる人々の占める割合が、予想していたよりずっと少ない!😳
労働環境に注目しても、社会全体で見ても、比較的移民の受け入れに寛容な印象です。
この本は40年近く以上前に、そんなカナダで日本の女性記者が取材をして書いたレポートです。
この本が書かれた当時、カナダの社会では主に2つの大きな変化が起こっていて、それがとても興味深かったので紹介します。
1.フランス文化の受け入れについて、促進派と懐疑的な見方の人々との軋轢が起こっていた。
2.それまで男性に比べると社会の中で弱い立場にあった女性の権利について、議論が活発化していた。
この2つ、一見すると全く別物のように思えるんですが、それまで少数派、または弱者に属していた人達の権利を再認識し、重要視し、受け入れる段階だったという点では似た要素を持っていて、この時まさにカナダの社会の転換期だったんだと知ることができます🤔
それに加えて、そんな人々が暮らしの中で直面する問題を解決するサポートの為の機関が各地で重要な役割を担っていた事なども紹介されていて、これは特に興味を持ちました。
DV被害、性犯罪被害に悩んでいたり、仕事や子育てで問題を抱えていた女性の相談機関がこの時既にでき始めていた事には驚きました。
女性だけに限らず、何か問題を抱えた時に気軽に相談できる窓口って重要だし、それを大事にしている社会って生きやすいですよね。
だらだらと書いてしまいましたが、、、
その国に住む人が生きやすいと思える社会のシステムってどう作られるんだろう?日本の場合はどうするのが理想的?社会の中で変革が起こる時に人はどう考えるんだろう?
そんなことを考えるいい機会になりました。
今回も読んでくださってありがとうございました!📖🙂